中学生の学習では、どの学年が最も大切かと問われれば、受験が近い中3生と考えがちだが、そうとは言えない。中3生は受験に向けた心構えができているので、指導はそれほど苦労ではない。一番大切なのは、中1生の学習指導だ。なぜなら、彼、彼女たちは、小学校のまま中学に進学してくる。家庭学習といえば、学校の宿題の漢字練習帳や算数のワーク程度しかしていない。しかも、毎日やるでもなく、…つまり、学習習慣が身に付いていない子がほとんどだ。

 また、中1の学習を軌道に乗せてあげないと、その後「勉強が嫌い」になる。親が心配して塾に連れてくる頃には、すっかり「やる気」を失っている例が多い。こうなると、成績を上げるのにはとても時間がかかる。特に英語だ。中1時に英単語をしっかり書いて覚える習慣が身についていない子は、その後、英単語を覚えない。「英語なんか勉強しなくても世の中出てから困ることはない。英語の勉強は無駄だ!」と負のエネルギーを周囲にぶちまける子もいる。こうなると、英語に関しては成績アップはかなり、むづかしくなる。なぜこうなるまで親は本人を放任したのか…と残念でならないケースもある。中1生には、まだ小学生の部分がある。最初にいい波に乗れば、その後の学習もスムーズにいくケースが多い。そういう意味では、中1の初めの定期試験で本人が満足できる点が取れれば、その後の学習にいい流れができる。

 ちなみに、公立中高一貫校である横浜市立南高等学校附属中学校の前校長の高橋校長が、話していたことが印象に残っている。中学生で一番大切な時期は、中1だと。それは、この時期に学習習慣を身につけられるかどうかで、その子の学力が決まっていくるからだ。だから、うちでは「私の週プラン」と称して、生徒の家庭学習を親と先生とで管理している。1日2時間は机に向かう習慣が身につければ、勉強が苦痛ではなくなるし、その後の伸びが全然ちがう。これは、視察したどの中高一貫の私立学校の校長も言っていたことだ。高校で伸びるかどうかは、中学1・2年の学習習慣で決まると…。ベネッセ模試の結果もそのことを証拠付けていると…。ちなみに、中高一貫の私立学校では、中学生にも全国規模のベネッセ模試を受験している学校が多いそうだ。