12月上旬から中旬にかけては、高校生の期末テスト期間だ。1日2〜3科目のテストが行われている。塾では、連日テスト対策に追われた。その中で、生徒の様子を見ていると、いくつかのタイプに分かれているようだ。すでにテストの始まる2週間以上前から準備に取り掛かる子と、テストの1週間前からバタバタと来て、たまった宿題をやりつつ、ほぼ1夜漬け状態でテスト準備をする子だ。当然その結果は歴然としている。それらの生徒にはどんな違いがあるのだろうか?

 一言で言うと、すでに「目標」を持っている子か、そうでない子かの違いだ。目標とすべき将来の職業(例えば、薬剤師になるとか)や学部・学科(マネジメント学科に入りたい)や大学(専修大学に入りたい)などの目標のある子はブレないし、日々の学習にも意義を見出している。ところが、将来の目標もなく部活動に流されている子は、日々の学習に意義を見出していない。その点が、学習態度や計画性に現れているという訳だ。高校3年間はアッという間に過ぎていく。中学の時は、レベルは違うが、ほとんどの子が普通科高校を選ぶ点では同じだ。ところが、大学受験となると、カタカナ学科も増えて、自分がどの学科に進みたいのか、特に理系の場合は、将来の職業選びと合致する(文系学科はどの学部をでても会社では営業職と思って良い)。それらが判然としないないままで高校生活を過ごしているのが実情だ。

 兄姉がいてすでに経験済みなら、少しは大学受験の厳しさや大学生活の様子がわかるが、最近は「一人っ子」が増えており、その実情を垣間見ることができない。それをサポートして「見える」ように視覚化してあげるのも塾の指導となる。学校と自宅との往復の生活の中では、自分の「将来の進路」は見えない。大学の説明会でも専門学校の説明会でもいいので、なるべく多く参加して。自分のやりたいことを見つけよう。

 いや、自分には向かない学科や仕事を探して消去法的に探ってもいいのだ。何時間でもやっていても飽きない趣味の延長線上に自分の将来があるのかもしれないからだ。「自分探し」というと偉そうに聞こえるかもしれないが、17才の時の決断は17才の時にして価値がある。大人があとから将来を見切った目で「横槍」を入れる筋合いはではない。そうやってでしか、自分の将来を決める手立てはない。迷ってもいい。間違っていてもいい。遠回りになってもいいから17才の時の決断は大切だ。それは、あとからわかるのであって、その時にはわからないものだ。それしかできないという覚悟さえすればいい。若者は時に「遠回り」を嫌う。今までは他の同級生と同じように高校に行き、同じように大学に行き、同じように就職し、同じように結婚し、同じように子供を授かり、同じように中年を迎える…と勘違いしている。そうではない、ここからは、バラバラの人生が始まることを胸にせよ。

 軽い気持ちで試しに進んだ道が、自分の人生の道になることもあるし、それが自分の人生を狂わす道にもなる。でも若いのだから「やり直し」は効く。世間が作った「人生」と違った自分だけの人生を歩むことを恐れてはいけない。人生に無駄はない、ということはあとからわかることだ。流行歌の歌詞でもないが、青春時代は迷うことだらけだ。そう観念しよう。